IT業界ではプロジェクトの効率を高めていくために、スクラム開発を行う方針を取る企業が散見されるようになりました。一人の専門スタッフの考え方で簡単に生み出せる製品は既になくなってきているのが現状であり、できるだけ多くの専門スタッフの意見を取り入れて総合的に判断し、効率的にチームプロジェクトを進めていくことが重要になっています。

スクラム開発はチームメンバーが一丸になってプロジェクトを進めるのに適した方法ですが、それによる個人への負担が大きいことは否めません。エンジニアにとっては切実な面もあるため、導入するという話が出てくるだけでも不安になる人も多いのが実情です。チームを構成する専門スタッフが互いの進捗状況を理解して切磋琢磨できるのはメリットですが、それがそもそも負担になるのがエンジニアといえるでしょう。頻繁に行われる定期的なミーティングに合わせて仕事の時間を調節しなければならないのは、開発に集中したいエンジニアにとって大きな障害となります。

また、開発における律速段階になりやすいのがエンジニアの仕事であり、ミーティングでは最も進捗が遅れている報告になる場合が多いです。厳しい視線の下で働き続けなければならないのは、精神的にも負担が大きくなります。そのため、スクラム開発を行ってプロジェクトを進行するという方針が打ち出されると、不安を感じざるをえなくなるかもしれませんが、得られるメリットもあるので意識して取り組むことが大切です。